在日本韓国YMCA移住者のリアリティTOP> 第3期「レイシズムを考える」(2010年4月〜7月) 



(各時期の講座記録・参加者感想)

(2009年5月〜7月 アンジェロ・イシ×小ヶ谷千穂×五十嵐泰正×森千香子×山本敦久)

(2009年9月〜11月 挽地康彦×稲葉奈々子×高谷幸×鍛治致)

(2010年4月〜7月 辛淑玉×樋口直人×鵜飼哲)

(2010年10月〜12月 李孝徳×木下ちがや×金明秀×安田浩一)


移住者のリアリティ第3期 レイシズムを考える



 レイシズムracism(人種主義)――。何かおぞましさを感じさせる言葉だろう。しかし日本では、それが疎遠な響きを持っていることも確かである。それは、どこか遠い場所・時代に猛威を振るった出来事として、自らとは無関係の現象として受けとめられているようにみえる。しかし人種とは、われわれと他者を区分することによって創り出し、その差異を自然で乗り越え不可能なものとしてヒエラルキー化する概念をいう。とするならば、racismは、いまここでも、見えない形で作用しているのではないだろうか。
 一方、日本でも1995年に人種差別撤廃条約に加入し、差別撤廃にむけた一歩が踏み出された。しかしその後の展開は遅々としたものだった。それにくわえ、現在、日本を含む世界において、条約が想定している人種差別よりも、より複雑で捉えがたい形のracismが生じているようにも見える。この状況で、racismをどう考えていくことができるだろうか。またそこから、どのように抵抗の手がかりをつかみだすことができるのだろうか。連続講座ではracismについて、多角的な視点から考えていきたい。



第1回 4/6(火) 18:30〜
辛淑玉(人材育成コンサルタント)「人種主義を考える――体験的“人種差別”考」

第2回 5/29(土)18:30〜
樋口直人(徳島大学教員)「ヨーロッパの極右・排外主義から日本を考える」

第3回 7/10(土)18:30〜
鵜飼哲(一橋大学大学院教授)「ナショナリズムとレイシズム」