在日本韓国YMCA連続講座Cut'n'Mix

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  • 10/30(土)18:30-20:30、5月より延期となっていた米谷匡史(思想史)「大阪朝鮮詩人集団のサークル文化運動 ――詩誌『ヂンダレ』と「流民の記憶」」を開講します。
  • <2010/10/26>第3期の記録をアップしました。

○講座○「東アジア市民の連帯と在日、NPOの可能性」

講師:孫明修さん(NPOサポートセンター)


東アジアの住民としての責任を考える

Cut and Mix3回目の講座のゲストは孫明修(そんみょんす)さん。 テーマは「東アジアの連帯と在日、NPOの可能性」でした。
 
孫明修さんとは以前別の活動でお会いしたことがあったのですが、ユーモアと切れのある話し振りが印象的で、今日のお話もわかりやすく、そして改めて東アジアにおける在日コリアンの役割や可能性について、色々考えさせられました。
 
孫さんの話は東アジアという範囲でありつつも多岐にわたりました。
 
まずは、官でもなく民でもない、公益という位置において、NPOとかNGOがどんな役割を担っていて、それがどういう可能性をもつのかということをお話くださりました。そして、その視点において、在日コリアン社会が、地域ごと及び、テーマ別のコミュニティ機能を強化していくために、在日のNPOやNGOがもっと増えていいのではないか、というお話に目からウロコでした。
 
そして、東アジアというフィールドで、<韓国><中国><在日>の市民運動の具体例をいくつか紹介してくださりました。課題や問題の数だけ存在する市民団体やNGOの活躍によって、良い方向への社会変革、生活改善が進んでいることは間違いなく、それぞれの現場でそれぞれの経験が共有され生かされていくことが大切だということを痛感しました。
 
お話の最後のほうに、会場から出された質問に答えている中で、孫さんが「歴史認識」と「北朝鮮」についてお話していたことが心に残りました。
 
歴史認識については、曖昧な戦後処理により課題を抱えている日本と、日本がかつて植民地にした国々との間で、本気であの時代、誰が、誰の命令で、どこで、何を行ったかを徹底して調べて、共有していかない限り真の和解はできないし、それを一緒にやっていく経験の共有こそが和解の道だという言葉に身を引き締められる気持ちになりました。
 
北朝鮮については、正直民間にできることはほとんどない、とはっきりおっしゃり、でも、今はすごく危ない状態であることは間違いなくて、今まさに「私たち」にできることはほとんどないけれども、絶対やらなければならないことは、「戦争はNO」を言い続けること。戦争は、せっかく今まで積み上げてきたものを一瞬で無に帰してしまう・・・と語気を強めいていました。
 
この「戦争NO」の軸を決してぶらすことなく、朝鮮半島の問題を解決していくこと・・・これが今を生きる私たちの最重要使命かもしれません。

 咲知子


参加者の感想

●多面的な切り口で1つの問題を語られるので、よりリアルに現状をとらえることができました。ドイツとチェコの例をモデルにし、東アジアの可能性をさぐるというとてもスマートな切り口に、将来の東アジアに前向きな展望を見出せました。課題は多くとも…。
●在日・韓国・北朝鮮の実情や分析がとても役立ち、しかもその視点が「東アジア市民」にあることに改めて心打たれた。これからの学習と運動に役立てたい。今後ともよろしくおねがいします。